どうも、えのきです!
今回はKDDIの上場子会社「沖縄セルラー電話(以下、沖縄セルラー)」についてご紹介します。
沖縄県の通信シェアの5割を占め、全国で唯一NTTドコモを上回っている、沖縄セルラーは買うべき銘柄なのか。
特徴・財務・業績・株価・配当額(株主優待)の観点から分析していきます。
それでは、いってみよ〜!
沖縄セルラーの特徴
「沖縄のau」「沖縄のUQモバイル」と呼ばれる、沖縄セルラー。
主要事業は3つ。
1つ目はなんと言っても「au」と「UQモバイル」のモバイル事業!
2021年2月に発表された新料金ブランド「povo」の影響もあり、順調に推移しています。
2つ目は「auひかり ちゅら」を真ん中にすえる光回線事業、FTTH。
4年連続”固定ブロードバンド顧客満足度No.1<沖縄エリア>”を獲得するほどの盤石ぶり。
3つ目は沖縄電力から協力を得ている「auでんき」を押し進めるライフデザイン事業。
2020年から開始された事業にも関わらず、当初の計画だった契約件数45,000件を2年前倒しで達成した爆進中の事業です!
他2つの主要事業といずれ肩を並べる日が期待できます。
ここからはさらに沖縄セルラーの「数字」を深ぼっていきます!
沖縄セルラーの財務・業績
沖縄セルラーの財務
自己資本比率 81.2%
=純資産÷総資産×100
持っているお金のうち自分のお金(純資産)がどれくらいの割合かを表します。
沖縄セルラーの自己資本比率は非常に高いです。
一般に自己資本比率が70%以上なら理想企業、40%以上なら倒産しにくい企業といえます。
決算書.com
ちょっとやそっとじゃ絶対に傾かない強固な財政基盤を持っていることがわかります。
ROE(自己資本利益率) 11.9%
=当期純利益÷自己資本×100
自分のお金をどれだけ効率的に使って利益を生み出したかという割合を表します。(目安10%)
沖縄セルラーのROEは20年以上もの間10%を上回っているという高水準。
しかも自己資本比率も高いため、非常に効率的な経営を続けているということがうかがえます。
ROA(総資産利益率) 9.7%
=当期純利益÷総資産×100
持っているお金すべてをどれだけ効率的に使って利益を生み出したかという割合を表します。(目安5%)
沖縄セルラーの業績
過去10年間の利益推移をグラフにしてみました。
経常利益は9年連続で増益!当期純利益も8年連続で増益!
絵に描いたような上り調子です。
2021年3月期の各主要事業の業績は次のとおりです。
モバイル事業
モバイルの契約数が前年比13,500件増加し、ARPA(一人当たりの通信費)も139円増加しました。
KDDIのスマホを買う人が増え、持っている一人ひとりの通信料金が高くなっているということですね。
コロナで増えたリモートワークやスマホを眺める時間が結果的に事業拡大の後押しとなったようです。
ただし、2021年頭に話題となったモバイル業界の「通信料引き下げの波」が今度どのように影響してくるのか。
直近で会社が傾くようなことはありませんが、動向は追っていきたいです。
FTTH事業
FTTH(Fiber To The Home)は、基地局から各家庭まで光ファイバーがつながっている配線方式を指しますが、ここでは「光回線」ぐらいに思ってください。
回線数が前年比6,700回線増加し、ARPU(1契約当たりの通信料)も34円増加しました。
モバイル事業同様、コロナでリモートワークが増えたことで家庭での回線の必要性も増したことが事業拡大につながったようです。
ライフデザイン事業
沖縄電力に協力を得た「auでんき」の契約数が前年比35,600件増加と非常に好調を見せています。
サービス開始当初の計画を2年前倒しで達成するほど勢いのあるauでんき。
今後の活躍、さらには太い事業の柱になることを期待したいですね。
沖縄セルラーの株価
株価 5,250円(2021-7-18時点)
2012年末から右肩上がりを記録しています。
2018年から2019年にかけて伸び悩んでいましたが、2020年下半期から過去最大の好調ぶりがうかがえます。
「通信料引き下げの波」が今後も株価にどんな影響を与えるのか予期しきれないですが、「沖縄」というエリアに密着した経営が良い方向に運んでくれるやもしれませんね。
沖縄セルラーの配当額・株主優待
沖縄セルラーの配当額
2022年3月期の予想年間配当額 164円
権利配当日 3,9月末
配当利回り 3.12%
=予想年間配当額÷株価×100
配当額は20期連続増配を記録中であり、21期目である2022年3月期も増配を予想しています。
財務・業績状況の安定的な成長を見込めるため、今後も増配傾向を維持してくれると思います。
沖縄セルラーの株主優待
また、100株以上の保有で「株主優待」も受け取ることができます。
日本全国の美味しいものを家に届けてくれる「カタログギフト」です。
ラインナップが気になる方はぜひ沖縄セルラーHPでご確認ください!
沖縄セルラーの株は割安か
PER(株価収益率) 14.1倍
=株価÷予想1株当たり当期純利益
株価を事業価値(利益)と比較したときの倍率を表します。
「予想1株当たり当期純利益」は2022年3月期の活動で株主にもたらされる利益を指しますので、「この利益が14年続けば投資の元が取れる」という意味になります。
通信業界のPERとしては「まあまあ割安」といったところでしょうか。
PBR(株価純資産倍率) 1.55倍
=株価÷1株当たり純資産
株価を資産価値と比較したときの倍率を表します。
一般に1倍を下回ると割安水準ですが、沖縄セルラーは「資産額の割にモテている」銘柄といえるでしょう。
ただし、業績が良い会社のPBRは1倍を超えることが多いので妥当な数値に思えますし、「割高ではない」といった印象です。
まとめ
沖縄の経済人の協力、KDDIと他有力企業の出資があって設立された沖縄セルラーは、ランチェスター戦略が見事ハマった地域密着企業です。
「『KDDI』と『沖縄セルラー』どっちに投資するべき?」
こう考える方もいらっしゃると思います。
全国展開のKDDIと「地域」という点で差別化がなされているので、KDDIだけ、沖縄セルラーだけということではなく、両方に投資するのも1つの手です。
株価が右肩上がりでも「割安」な沖縄セルラー、恐るべし。
株価が大幅下落した際には、積極的に拾いに行きたい銘柄ですね!
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